vivo daily standソムリエのワインブログ

東京23区内で展開するバルチェーンvivo daily standのソムリエ資格保有者による、ワインの紹介、ソムリエ対策に関するブログです。

カテゴリ:ソムリエ試験対策 > スペイン

こんにちは

朝早くからワールドカップ 【日本VSスペイン】見てしまいました!

勝ったのはもちろんですが、お互い若い力のぶつかり合い、とてもかっこよくテンションあがりました!

決勝トーナメント進出、おめでとうございます!

そんな対戦国のスペインのワイン、vivoでもよく登場しています。 
美味しく、コスパ抜群のワインとして広く親しまれていて、人気の国です。

今回のマンスリーはこのスペインから 【ホーヴェン】という熟成期間をワイン名にした赤のご紹介です。
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【JOVEN / ホーヴェン】Spain/スペイン GARNACHA/ガルナッチャ G500(550)/B3000(3300)

単一品種の黒ブドウ「ガルナッチャ・ティント」で造られたコレクション。「ホーヴェン」はスペイン語で「若い」という意味で ワイン醸造では樽熟成をしていない、もしくは 12か月以下の樽熟成をしたワインの名称。ワインに「ガルナッチャ・ホーヴェン」と名付け 擬人化し、若い幸せな女性をイメージし造られた ワイン。

ルビーレッドの色調、ダークチェリーやカシスを思わせるフレッシュな果実の香り。リコリスやミネラルのニュアンス。生き生きとしたワインで、口に含むと表情豊か且つ繊細な果実味にスパイス、コクのある飲み口がを楽しめます。

スペインのワイン法では、ワインの熟成に対して、ホーヴェン(joven)、クリアンサ(crianza)
レセルバ(Reserva)グランレセルバ(Gran Reserva)のカテゴリーを規定しています。
クリアンサ~グランレセルバはスペインワインではよく見かけるワードかと思いますが、このホーヴェン、熟成などの規定がないのであまり注視されてなく、聞いたことない方も多いかと思います。

フレッシュな果実味と良い意味の青さはこのホーヴェンの特徴で「ガブガブのみたいワイン」の印と思っています。

是非、”若い”けれどもしっかりとした仕事をしている、この【ホーヴェン】各店で体感してみてください。

モラタやセルヒオ・ブスケツ、などのベテラン達のレセルバ 感(´▽`)と2000年代生まれの若手達のホーヴェン、どちらも良い仕事をしていますね。

サッカーもワインも楽しめる12月になりそうです!


それでは




松尾








こんにちは、大堀です。

ハロー・ワールドと聞いて、C言語が思い浮かぶのは僕だけしょうか。

さて、先日アルコトレードの営業担当の方と少しお話したのですが、めちゃくちゃ熱量もってワイン勧めてきます笑 

そんなワインを飲みましょう!

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【EL Berrakin/ エル ベラキン】 Spain/スペイン Castilla y Leon/カスティーリャ イ レオン
Garnacha/ガルナッチャ(98%) Chelva/チェルバ(2%) 
G500(550)/B3000(3300)

スペイン屈指のナチュールワインを手掛けるダニエル・ラモス・エステバンが造り上げたモダンテイストワイン、スペイン本土でも有数の標高を誇るグレドス山脈で自生する古いガルナッチャの樹から造られる、昔ながらの味わいを現代のトレンドにそったテイストに仕上げたスペインワインです。


スペイン内陸、首都マドリッドの北西に位置したこの地域、スペインでも標高が高い台地で乾燥し、昼夜や夏と冬の寒暖差、強い日差し、乾燥した台地がブドウに強い影響をもたらし、産出されるワインはパワフルで深みのある印象があります。

今回ご紹介するエル ベラキンはこのしっかりとしたこの台地に育ったガルナッチャを手済みで収穫、しっかりと選果、良い葡萄だけを
軽めのマセラシオン(醸し、果皮や種、梗などと果汁を接触させること、果皮の色素や香り成分、種由来の渋みやタンニンを抽出する事)でベリーの香りと優しい色合いの抽出。爽やかな酸味が冷涼感を感じさせてくれます、パワフルなつくりをエレガントでスムースなテイストにしている味わいに現代のトレンドとリンクすると私は感じます。
ミディアムボディのナチュラルワイン。
香りからも強い日差しを感じさせる、陽気で明るめな赤い熟したベリーをより華やかな花、そして、しっかりとした果実の色合いを安定させる役割のチェルバはさらにこのガルナッチャを引き立ててくれます。
一つの台木にガルナッチャとチェルバを挿し木される事もこの地域としてはよくある風景です。
ニュートラルな味わいとアロマの土着品種【チェルバ】は数%でもガルナッチャの安定と広がりを助けてくれます。
赤と白の共演、とれもエレガントでおいしいです。

Berrakin:トルコ語でクリアという意 ネーミングからもこのワインのテイストを表現しています。
さだかではありませんが、イラストのイノシシもこのおいしい葡萄をほおばりに来るよとのイメージととらえます。

ナチュラルでエレガントなスペイン ぜひご賞味を
各店にて順次ご提供中です。




松尾
























イノシシではないですが、豚肩ロースを塩コショウ、そしてパプリカ
このパプリカがシンプルな料理にアクセントをつけてくれます。
素材としてのパプリカはジュージーさと特有の青さ、パウダーはコクと旨味といぶしたようなフレーバーが感じられ、

今回はこのパウダーを使用、香味野菜とワイン、塩コショウにつくりおいた、ガーリックオイル、そしてパプリカでマリネ
通常、マリネ後、表面に軽い焼き色をフライパンなどでつけますが、このパプリカ、結構焦げ付きやすく、
高温のオーブンでさっと表面を焼き締める要領で風味をのせました。
オーブンから取り出し、つけ汁と野菜とトマトと共に煮込んでいきます。
フライパンなどで表面を焼き固めるよりずっと素材が柔らかく風味もあり優しく仕上がります。
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シンプルで柔らかい味わいにトマトとワインの酸、パプリカのコクと風味がとても良いです。
このパプリカを使用した料理、この地域ではよくあり、
エル ベラキンの明るさとフレッシュさシルキーな飲み口とパプリカの旨味はよくあいます。
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また、現在ご提供中の牛トリッパのトマト煮込みやラグーソースのリガトーニ
など、旨味とトマトのデリもおすすめです。


それでは





























多くのワインを産出している国 スペイン
ワイン用ブドウ栽培面積 世界第1位
ワイン生産数 世界第3位
世界でも屈指のワイン大国です。

そんなワイン大国で作られているワインが2021年10月のマンスリーに登場です。

Verdejo【ベルデホ】
非常に酸化しやすい白ブドウ品種で、いわゆる”早呑み”が主体です。
以前はシェリーのようなワインを造るのに使われていました。
現在では酸化を防ぐ保護的な醸造法を用いて、ライトボディで酸味が高く、メロンやモモの風味を持ち、一緒にブレンドされる事が多いソーヴィニヨンブラン種に似たスタイルのワインが造られるようになりました。
また、スキンコンタクト(果皮浸漬)と樽発酵などの処理を行い、コクが豊かでより濃厚なボディのワインも造られています。
今回vivodailystandマンスリーワインでご紹介する【カラバラス】
この後者の味わいを体感できるワインとなります。
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【カラバラス】
ブドウは有機農法で完熟感あるものを使用、昼夜の寒暖差が大きく、典型的な大陸性気候が白ワイン造りには最適なテロワールとなり、化学的なものを一切使用しないでテロワールを最大限に活かした、果実味溢れるワインを生産しています。

醸造は
旧使用樽でアルコール発酵をしシュールリー6ヶ月熟成、旧樽にて12ヶ月熟成
有機農法特有の硫黄のような香りが心地よく、ミネラル由来のまろやかさとリッチ感。中盤からのボリュームを感じ、
酵母と瓶熟からの複雑性と一口の満足度が高いワインとなっています。

また、ヴィンテージ2011年と異例の10年の歳月を経てリリースとなります。
10年間瓶の中で熟成すると、酵母の働きも最終段階に行き、早飲み主体のこの品種、瓶内熟成で味わいのピークアウトが懸念されますが、このカラバラス、全く衰えを感じさせません。

良いブドウ、良い醸造、良い保管がなせる味わいです。

こんなに良い品質のワインがグラス¥500(550)とは自分でも驚きです。

10月に入り、酒類の提供も復活、見た目、味わい、奥深さのこのワイン是非スペインのベルデホの可能性を体感して頂きたいです。
   
各店にて順次リリースです。

ワインを片手にいつもの日常、是非vivodailystandへ


松尾

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Manzanilla/マンサニージャ G500(550)

こんにちは
スペイン南部アンダルシア地方にへレス デ ラ フロンテ―ラという町があります。
この周辺でシェリーが造られます。
この地域はへレスと呼ばれ、シェリー産業の中心地でワインは、市の境界内と海岸にあるサンルーカル
 デ パラメーダ とエル プエルト デ サンタマリアの2つの小さな町のいずれかでしか熟成を許されていません

マンサニージャはこのサンルーカル デ パラメーダのみで生産される酒精強化ワインです。

アンダルシアは高温で晴れの日が多い地中海性気候ですが、海岸付近のブドウ畑は平均気温が少し低くなります。
冷却の要因はポニエンテという西から吹く涼しく、湿度のある風からの恩恵が大きく、時折大陸(東側)から吹く、レバンテという暑く乾燥した風も吹き、ブドウに大きなストレスを与えています。

いずれにせよ、暑く乾燥した土地でのブドウ栽培は水分の確保は必然で、この過酷な地域で助けとなるのが、アルバリサという土壌です。
このアルバリサは白亜質の含有率が多い土壌で、水はけがよい土壌ですが、地層が深く低層での水分保持ができていて、ブドウは地中深くまで根を伸ばし、乾燥した暑い夏もブドウを生存させる事ができます。
また、このアルバリサは夏に表面が硬貨する為、水分の蒸発も自然に抑えてくれます。

このへレスで使用が許可されているブドウ品種は

パロミノ:へレスで栽培されている大半を占める品種で後で説明しますが、自然の酸味が低く、品種由来の特有の香りを持たないワインができる品種です。(無個性ですね、この無個性がシェリーを作る上で非常に効果を出していきます。)

ペドロヒメネス:この品種はへレスで栽培されていなく、近隣のモンティーリャ モリスでさいばいされていて、この品種も無個性な品種となります、果皮が薄い品種で天日干しするのに最適な品種で、糖分を濃縮するのに適した品種です。(凝縮感ある甘口のワインができます。)

マスカット オブ アレキサンドリア:ごく少量栽培されていて、ペドロヒメネス同様甘口のワインの生産に使用されています。

今回はマンサニージャについて語るので、パロミノにフューチャーしてみたいと思います。

外観は緑がかった麦わら色。緑のオリーブ、リンゴ、ソフトなハーブのアロマに塩がかったアーモ ンドのニュアンスも伝わる。味わいはフレッシュで快活な辛口。シャープな酸味や海に近い が故の塩気が広がりフィニッシュまで続く。

透明度のある液体は生物学的熟成のワインとなります。
ベースとなるワインをパロミノから造ります、この時点でワインは無個性、無個性が故の後の熟成による風味の添加が大きく味わいを構成します。

ベースワインはブドウ由来のスピリッツ(96%のアルコール)で15~15.5%まで酒精を強化されます。
アルコールを発酵させる酵母の他に多種の酵母株がこのアルコール下で発達し総称して産膜酵母(フロール)を形成します。
15~15.5度のアルコール下はこのフロールが活動するのに最適な度数となります。

必然的に15度以上のアルコールがシェリーの最低度数となります。

フロールの熟成の発達を促すのにソブレタブラ(ベースワインを入れたタンク)での保管期間が非常に重要になります。

シェリーは熟成が基本のワインで、熟成は通常バットと呼ばれる600リットルのオーク樽で行われ、このオークが必要なのはワインを酸素に触れさせる為で実際はバットに5/6までしかワインを入れません。
フロールが活動する栄養源は酸素と液体の中のアルコールで、これを原料に二酸化炭素とアセトアルデヒトに分解していきます。
このアセトアルデヒトがシェリー特有の「パンやビスケット、トースト、ナッツ」の風味をワインに加えていきます。(作り方は異なりますが、シャンパーニュなどの特有のイースト感もこの風味に通じています。)

このバットを積み上げて、熟成度により上から下に並べます。下に行くほど熟成期間が長くなります。
列ごとにクリアデラと名前がつけられ、一番下のバットの列をソレラと呼びます。
総称してソレラシステムと呼ばれます。

ソレラから一定量のワインを抜き取り、ブレンドして瓶詰し、抜き取った同量を上のバットの列(第1クリアデラと呼びます)から抜き取りブレンドしソレラに補充、この作業を第2、第3と行います。
これにより品質の安定化、またフロールに常に栄養源を供給でき、より安定化した培養を図れます。
安定的なシェリーの生産が可能になります。

シェリーはフロールの影響が非常に重要で、しかしながら、酵母という非常に繊細な物に味わいを左右されます。

安定した栄養源も重要ですが、周囲の温度や湿度も重要で、フロール活性化の為にボデガ(醸造所)の場所や方向(ポニエンテが吹く西向き)や湿度(室内の湿度を保つためボデガは暑い漆喰の壁になってます)バットの位置までシェリーのスタイルに影響します。(現在は空調システムを導入しているボデガもあり、安定な生産もできています。)しかしながらシェリーは非常に繊細なワインとも言えます。

湿度は高めで、温度は低めから中程度が酵母の活性化につながります。夏や気温の下がる冬はフロールは活動が低くなります。

このフロールのおかげでワインは新鮮さと綺麗なレモン色を保てます。(フロールの厚い層のおかげで空気接触と遮断され、オークの水密ではあるが空蜜ではない特性にフロールの蓋の役割、水分が抜けて液体が濃縮され、味わいが凝縮されます。)

マンサニージャの生産地域 サンルーカル デ パラメーダはへレスでも一番冷涼でフロールの層も最も厚くなり、より特有の風味が発展します。
海岸沿いの塩分を含んだ空気とフロールの特有香、口に入れた時の熟成感と潮のニュアンスになるという訳です。

多大な労力と管理、アンダルシアの底力を感じるマンサニージャ、人と自然、酵母の協力なくてこのワインはできません。

いつも、思うのですが、このワインはケーキと一緒だなと思います。
人の干渉が強い飲み物、自然+人の合作、ケーキと一緒で素材を0から構築していく感覚は非常に魅力的です。

是非、潮のニュアンスとしっかりと感じるフロール香、味わって頂きたいです。



松尾







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