vivo daily standソムリエのワインブログ

東京23区内で展開するバルチェーンvivo daily standのソムリエ資格保有者による、ワインの紹介、ソムリエ対策に関するブログです。

カテゴリ:ソムリエ試験対策 > フランス

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 【ARNOZAN/ アルノザン】

France/フランス( Bordeaux /ボルドー)
Sauvignon Blanc/ソーヴィニヨンブラン(80%) Sémillon/セミヨン(15%) Muscadelle/ミュスカデル(5%)

アルノザンが所属する生産協同組合「プロダクタ」は、創業1949年と70年以上の歴史があり、彼らが所有する畑はリュサック サンテミリオン、メドックなどボルドーの主要地域をカバーする50のアペラシオンにまたがり、20,000ha以上保有しています。

使用品種は
ソーヴィニヨンブラン:瑞々しく溌剌さとさわやかさをもたらし

セミヨン:厚みある果実味、柔らかく芳醇なワインとなるのが特徴

ミュスカデル:特徴である甘い香りやジャスミンのようなフラワリーな香りも全体をまとめてくれます。

ドルトーニュ川とガロンヌ川に挟まれたアントゥルドゥメールの石灰を含むシルトや砂質土壌由来のミネラルや十分な果実味、種の特徴を上手にブレンドして、


アルノザンはしっかりとした骨格とふくよかさ、ミネラル感とシャープさ
平均樹齢20年、土壌に力のあるボルドーによくみられるギュイヨ・ドゥーブル仕立て。
発酵はステンレスタンク50%、フレンチオーク50%でフレッシュさと複雑さを
シュール・リーにて厚みや柔らかさ、 
熟成もステンレスタンク50%、フレンチオーク50%熟成4ヵ月このオーク熟成由来のクリームのようなやわらかさとバニラやバター感もあり、フレッシュさと熟成感が共存していてほんのり感じるハービーさ余韻につながりとても心地よいワインになっています。

外は暑いとはいえ店内は心地よくバランスともに飲みやすいボルドーブラン是非体感していただきたいです。

各店にて、順次販売です。



松尾

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MOSHI MOSHI /モシモシ】
France/フランス   Alsace /アルザス 
Pinot Blanc/ ピノ ブラン(60%) Riesling/リースリング(20%) Pinot Gris /ピノグリ(15%) Gewurztraminer/ゲヴェルツトラミネ―ル(5%)

「モシモシ」は和食とのペアリングをイメージして造られたワイン。
フランスでは日本のアニメは有名で、アニメ調和食の絵のラベルがフランス人が思い描く日本のイメージ。
「MOSHI MOSHI」という語呂が日本っぽいという事で名づけられましたアルザスの高貴品種を親しみやすくリリースする生産者の意図がワインに込められています。

緑がかった淡い黄色の色調で、フレッシュで繊細そしてフルーティ。
冷涼な地域特有のリンゴのすっとしたニュアンス、生産地はアルザスのヴォージュを望む平地で果実はしっかりと熟し、桃などの有核の果実もバランスよく感じ、花のようなニュアンスも。心地よい柔らかさときれいな飲み口に必要な中程度の酸味を持ち、
アルザスワイン品種のバランスを良いとこ取りしたようなエーデルツヴィッカーとなっています。
エーデルツヴィッカー(Edelzwicker):
エーデルツ=高貴な  ヴィッカー=ブレンド の意で

エーデルツヴィッカーとはアルザス地方で生産されている白で、いくつもの品種をブレンドすることが認められています

複数品種を混ぜて醸造(混醸)でも、単一品種を醸造したワインをブレンドする場合もあります。

生産者はカジュアルなラインとしてこのエーデルツヴィッカーを造っていて、その造り手の特色が色濃く演出されたワインとなります。

このMOSHIMOSHIのブレンドは 

ピノ・ブランがワインにボディをあたえ
リースリングのすっとしたフレッシュさ
ピノ グリが全体ストラクチャー(骨格)
ゲヴェルツが地域特有のスパイシーさを

バランスよくとても心地よい”エーデルツヴィッカー”を体感してもらえれば

各店にて
順次販売となります。

是非 ご賞味を!

エチケットも少し クスっとしますね ′∀`)、フランスからみた日本、面白いですね




松尾










































和食とワイン、
日本は昔からフランスなどの大陸と違い、水が豊富に身近にあり
保存などの意味をなす、酸味は必要とされていなく、明治初期に日本でワイン造りが始まった当初はこの酸味のあるワインはまったく売れなかったといいます。

日本酒などを思い描いていただくとわかりやすいと思いますが、酸味より甘味や旨味に特徴を感じるのではないでしょうか?

世界各国の文化や食事が浸透した現在では、この酸味も受け入れられ、我々には特に違和感はなくなったと思います。

そんな酸味文化と和食、特に酢をつかったお寿司などはペアリングとしてはとても分かりやすく、なじむと思います。

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今回は手毬寿司を作ってみました。
白米に酢と柔らかい甘さのキビ砂糖、ミリン少し少な目で、ガリや沢庵をみじん切りにしてゴマを加え、食感あるシャリにして
あとはお好みのネタをトッピングスーパーなどで売っている手巻き用のネタ中心で

甘味、旨味の定義とガリを効かせた酸味

今回ご紹介したMOSHIMOSHIと良いペアリングとなりそうです。
アルザスのワインは華やかな香りも特徴ですが、このMOSHIMOSHIは少し控えめな香りとボリューム感、しっかり寄り添ってくれます。

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vivoのデリでは野菜料理はもちろんですが、
豚足と豚耳・舌のゼリー寄せ

【豚足と豚耳・舌のゼリー寄せ】
の旨味とピクルス、ケッパーマスタードのきいた、グリビッシュソースともよいマリアージュを感じると思います。



それでは





こんにちは、大堀です。

小竹向原店にNEWロゼワイン「なでしこ」が入荷してます。

以前取り扱っていたときは大変人気がありました。日本人のロゼワインのイメージはあまり良くないです。

困ったらとりあえず「ロゼ」と言って僕はずーっと勧めてきてます。白ワインと赤ワインの良さを味わえて、色味も綺麗です。

幅広い料理へ寄り添うことができます。ひんやり温度が低い状態と温度が高くなるにつれての味わいの変化も魅力的。

ロゼワインのイメージを改めてみましょう!

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【Chateau CHANO/シャトー シャノ】G500(550) B3000(3300)
 
France/フランス (HAUT MEDOC/オーメドック) 
Cabernet Sauvignon/カベルネソーヴィニヨン(60%)Merlot/メルロー(30%)
Cabernet Franc/カベルネフラン(7%)Petit Verdot/ プティヴェルド(3%)

ボルド―より、2010年当たり年のワインをご紹介します。

この地域の名称のワインは主に広域表記の Bordeaux(ボルドー) 原産地呼称に関する規則が少し厳しい、また最終的なアルコール度数が高くなる BordeauxSuperieur(シュぺリエール )
こうしたベーシックラインをvivoでもよくご紹介していると思います。

いわゆるエントリーレベルのこのライン、しかしながらこのラインは生産者たちが自分たちのワインを世界の他の場所で造られる同等のワインに匹敵するものにしようと努力をしているワインで、けして安旨と言う言葉で判断してはならないワインでもあります。

長期熟成を意識した、ブドウであったり、醸造、熟成のイメージが強いこのボルドー

ボルドーやシュぺリエールは早飲みタイプ、ミディアムボディで最良のものは熟れた赤系また黒系の果実、時にはオークから由来する杉の香りを呈します。
まさに、vivoで召し上がるシチュエーションではないでしょうか?
抜栓したてからワインの特性を感じられ、美味しく召し上がれると思います。

一方地域表記などはまさにその地域での決められた区画のブドウからのワインとなり、より高い評価を受けているものとなります。

さらに小さな地区でのワインはCommunes(コミューン)と呼ばれるさらに格付けが高いものとなります。

有名コミューンは今回のオーメドックたと Saint-Estephe(サンテステフ)やPauillac(ポイヤック)Saint-Julien(サン ジュリアン) Margaux(マルゴ―)があります。 
よく聞く有名で高価なイメージのワイン達ではないでしょうか

今回は、その総称の
(HAUT -MEDOC/オーメドック)のワイン
ブレンド文化のこの地域ではカベルネソーヴィニヨンの比率が高く、味わいの中心に黒スグリの果実風味とオーク由来の杉の風味が重なります。
長期熟成対応できる品種のブレンドなので若いうちは酸味が先行し固いタンニンや果実、俗に言われるピーマンなどの青さがあり、期間を経ることにより、それらが柔らかく、それぞれの特徴がまとまり、バランスが取れてきます。

また、産地を名乗れるという事はそれだけ収量や場所も限られ、気候や病害虫や様々な影響をうけると、その年の味わいに大きく影響します。
これが俗に言う”ワインの当たり年”などの表現となります。

シャトー シャノは2010年、まさに当たり年とされるヴィンテージとなります。

特徴は
紫がかったルビーの外観。ブラックベリー、カシスなどの黒・赤系果実が混ざった芳醇な果実香に シナモンやペッパーなどのスパイス、西洋杉、バニラ、黒鉛などが加わる複雑な香り。熟成を経ても綺麗な酸と硬質なミネラルが残りバランスをとっている、 円やかなタンニンが甘みを伴い余韻に残ります。

約12年の年月を瓶内で熟成させたこのボルドー、グラスに注がれたら、是非ゆっくりと時間をかけてワインが開く過程を感じて頂きたいです。

正直、抜栓したては、この味わいを感じず、ドライな印象が先行しています。
ワインが温まり、しっかりと酸素との接触が図られるにつれ、果実や杉などのバランス良い味わいが上がってきます。
飲み終わりにはきっと満足して頂けると思います。


長期熟成のこの味わい、ゆっくりとワインの変化を楽しんでもらいたいです、
2010年、是非お試しを。








※グルナッシュ
南フランスを始め地中海沿いからスペインまで広く栽培されているブドウ品種
スペインのアラゴン地方が原産地の暖かい気候を好む品種。スペインではガルナッチャと呼ばれ、凝縮味とヴォリュームのある味わいで人気があります。
地中海沿いの温暖で強い日照をうけ、赤系果実(レッドチェリー、レッドプラム、レッドベリー)の風味が特徴的。味わいは辛口、中程度の酸で高いアルコール、豊富なタンニンでスパイス感もありフルボディのワインが良く造られます。

リッチでボリューミーなこのグルナッシュが主体のワインを現在展開中です。

【ベル ヴィーニュ】
フランス / グルナッシュ シラー マルセラン
G500(550)/ B3000(3300)
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南ローヌ、ヴァランスから南の地域が有名産地でこの品種は温暖な地中海性気候、先日お話した北ローヌよりずっと平坦な地形が多くなります。
石のゴロゴロとした土壌(ギャレ)がこのグルナッシュに最適な環境を造り出してくれています。
成熟期間が長いいわゆる遅熟と言われるこのグルナッシュを日中の強い日差しによって温められた石の蓄熱と水はけのよい土壌がゆっくりしっかりとブドウを熟します。
また、北からのミストラルの影響も強く、ブドウは乾燥した土壌にしっかりと根をはり水分を吸収する為、限られた水分を調節する為、この地域では株仕立てが多く用いられています。

また、地形も異なる斜面や方向、多様性ある土壌でグルナッシュ以外も様々な品種が栽培されているこの地域。有名なワインではシャトーヌフ デュ パプなどは13品種と数多い品種からブドウを選択でき、個々の品種の特徴をもった非常に複雑性が高いブレンドを産みだしています。

なぜ、このヌフ デュ パプをはじめ完成度の高いグルナッシュなどを生産者はブレンドするのでしょうか?
ブレンドという作業は大きく分けて、3つの要因があります。

①生産者が打ち出したいワインのスタイルができる。
②ヴィンテージごとのブドウの出来や収穫の違いをカバーし同じ味わいを再現する為
③個々の品種特性をおぎなう
 (今回だとグルナッシュの赤系果実、果実味とシラーやマルセラン(グルナッシュとカベルネソーヴィニヨンの交配品種)の黒系果実、風味、スパイス感などで色やタンニンをカバー)

といった具合に安定したワインと味わいを可能にしているという事がブレンドという事に繋がります。
これは他の地域や国も同じで、単一とはまた違った味わいや背景を感じて頂ければと思います。

生産者の思惑と地域性 様々な要素のつまった【
ベル ヴィーニュ】是非お店で体感していたければ




松尾


 


【ミストラル】
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フランス南東部に吹く地方風。
アルプス山脈からローヌ渓谷、を吹く風で、地中海周辺のプロヴァンス、カマルグ周辺までに吹き下ろす風の総称。
寒冷で乾燥した非常に強い風で、ローヌなどの渓谷で造られるブドウに大きな影響をもたらします。
生産者はこの風と戦い、非常に険しい渓谷で、この風の影響が少なく、最大限の日光を確保すべく、南向きの急斜面でのブドウ栽培を強いられます。
ローヌ北部、ブドウは、南向きとはいえ、風の影響を全く受けないわけではないので、三角の支柱などで幹を補強しています。

しかしながら、強風は悪いことだけではなく、雨による湿度を帯びた畑を乾燥させ、病害虫を防ぎ、ブドウの実も成熟と比例しない小さな粒での疑縮した果実を作り出すのに一役かっているのです。

ローヌ北部
この地域の凝縮された果実から産みだされるワインは色が濃く、中程度から強いレベルのタンニンを持ち、黒系果実が前面にときには黒胡椒、綺麗な花の香りも加わります。(寒冷地に見られる風味です、温暖な地域になるにつれ、なめし革などの動物的な力強いニュアンスも現れます。)

また、この北ローヌはシラー種と白ワイン品種を一緒に発酵させる製法が昔からあり、これは、黒ブドウから抽出される色素の安定、特にヴィオニエは、華やかなアロマを強めてくれます。
現在は、あまりこの造り方をする生産者はいないのが現状です。
これは毎年のブドウの出来に由来するのが要因で、現在では栽培、醸造技術も向上してシラー本来の味わいが表現できるようになった事もあり、混醸も姿を消しつつあります。

このローヌのシラーはコートロティやサンジョセフ、エルミタージュ、コルナスなどの有名産地を踏まえ、沢山日本でもリリースされています。

ミストラルの強風に耐えながら造られたワイン、ショップなどで見かけられたら、是非味わって頂きたいワインです。

台風16号の天気予報を見ていたら、強風繋がりでローヌを思い出したので、書き留めてみました。

それでは


松尾








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こんにちは

フランスの銘醸地の一つ ボルドー この地方をドルドーニュ川(Dordogne)とガロンヌ川(Garonne)が流れ、途中で合流しジロンド川(Gironde)を経て大西洋に流れ出ています。
この川の対岸に多くの有名な地域が点在しています。

南西地方は、このルドーの南、北はアキテーヌ地方から南はピレネー山脈を介してスペインと隣接するミディ・ピレネーまでを含む地域の中で、飛び石状に存在するワイン生産地の総称として使われます。 フランス南西地方のワインは、すぐそばの有名ワイン産地ボルドーの影に隠れがちですが、泡、ロゼ、甘口、黒ワインなど独特な種類のワインが産出されていて、近年注目を集めています。

それぞれの地域に特色があり、今日はこの南西地方のお話をしていきたいと思います。
ドルトーニュ川の上流地図をみて右側のジロンド川内陸に【ベルジュラック】【モンバジャック】があります。

【ベルジュラック】
 ドルトーニュ川とガロンヌ川にはさまれたアントゥルドゥメール地区の東側に位置し、温和な海洋性気候です、寒暖差が下流のボルドーに比べ小さく、降雨量が多い地域です。
ボルドーの流れを組んでブレンドの赤、白を産出していて、上質のワインを生産していますが、一般的にはボルドーに比べ、リーズナブルな価格でリリースされる事が多いので、是非酒屋さんで見つけられたらチャレンジしてもらいたい地域です。

【モンバジャック】
ここは、主に白ワインを産出、セミヨン、ソーヴィニヨンブランが主に栽培されていて、なかでも上質な貴腐が有名です。
ボルドーの貴腐と言えば、ガロンヌ川、シロン川の支流に位置する、ソーテルヌ、バルザックが有名ですが、貴腐を発生させるのに重要な秋の霧がここモンバジャックでも発生し、貴腐を生じさせる理想的な環境下にあります。
上質な貴腐ワインを産出していますが、このモンバジャックもリーズナブルな価格でリリースされています。
ソーテルヌやバルザックは高価ですが、気軽に飲めるモンバジャック、一度体験してみてはと思います。
甘いだけでは語れないこの貴腐ワイン、特有のアプリコット、柑橘類の皮の貴腐由来の香りとトーストやヴァニラのオーク香、甘味を相殺する高い酸味は濃厚で、きっと記憶に残る味わいとなります。

さらに上流にガロンヌ川に向かってロット川が流れています。この地方は
【カオール】
と呼ばれ、通称「ブラックワイン」と呼ばれ、非常にタンニンの強い、長期熟成用のワインが生産されています。
この川の渓谷の底は肥沃で、斜面は痩せた土壌、上に広がる台地など様々な地形でマルベック、メルロー、タナ が栽培されています。
非常に深く、凝縮された黒いベリーの風味と色合い、土壌由来の豊富なタンニン 包み込むように、杉や土の香りが加わり、飲みごたえのある味わいが特徴です。
このブラックワインは熟成させると、非常に強い個性がこなれてきて、バランスの良いものになりますが、最近では飲みやすいようにしっかりと完熟させたブドウを使用し、瓶熟せずともバランスが取れる味わいのワインもでてきます。
血の滴るような肉料理にあわせて飲みたいですね!

ボルドー、ガロンヌ川の南、ピレネー山脈に囲まれ、西に大西洋が広がる地域
【ガスコーニュ】
ワインの他にもアルマニャックが有名でブドウもその原料となる、ユニブラン(サンテミリオンやトレッビアーノとも言われていますね)
品種由来のニュートラルな味わい、青りんごの香りが印象的でライトボディの辛口がつくられています。
ゴクゴク飲める軽快なワインです。この季節にはよくあいますね!ローストした白身魚にレモンをしぼって、このユニブランとあわせて飲むと、少しの硬質感もあいまって、爽やかで楽しい食事になりそうですね!

【マディラン】
ガスコーニュから少し西に行くとこのマディランがあります。
ここでは深い色調、強いタンニンが特徴の「タナ」という品種からワインが造られています。
タナ=タンニン と言うだけあり、強いタンニンを和らげるため、長期の瓶内熟成が必要とされてきましたが、現在ではカオール同様、より成熟したブドウを使用し、最新の醸造技術で柔らかなタンニンのワインが生産されています。

このタナから造られる、最上のものは凝縮感ある黒系の果実と卓越した円熟度で柔らかくこなれた、タンニンで非常に奥が深い味わいのワインができます。
時間をかけてまとまったワインは浸透性が高く、他の銘醸地に引けを取らない、偉大さがあります。

【ジュランソン】
ピレネー山麓に広がるこの地域は「プティマンサン」と呼ばれる酸度の高い白ワインが産出されています。
辛口ワインがつくられていますが、
この高い酸度を利用し、樹上で果実を乾燥させ、糖度を高める、パスリヤージュという製法で甘口のワインも造られています。
複雑な風味を持つこのワイン、アプリコットやグレープフルーツの強い芳香性、新しいオークでの熟成から由来する、スパイシーな香りが特徴で、ソーテルヌなどの貴腐とはまた違った風味の甘口ワインとなります。

ざっと軽くお話してきましたが、
この南西地方、各地特色が多く、クオリティも高い、地域によっては日本ではあまり出回っていないものもあります。
高価なワインもありますが、比較的リーズナブルな価格で購入ができます。
是非、ワインを選んでいるとき、この南西地方に興味を持ってもらえれば、ワインの幅が広がるとおもいます。














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今回はガスコーニュのユニブランにあわせて、鶏肉のコンフィをつくってみました。
このコンフィ、いわゆる、低温調理という技法で、100℃に満たない温度帯の脂(今回はラードですね、68℃を目指して加熱しました。)ゆっくりと加熱していく調理です。
前日から鶏肉に塩、胡椒、ニンニク、香草(今回はタイムとローズマリー)でしっかりと下味をつけ、
温めたラードで加熱します。
鶏肉の細胞の水分が塩分の浸透作用で抜け、そこに旨味を含んだ脂が入り込む、、
考えただけで、肉汁があふれる様が思い浮かびます。
加熱後、皮目を少し多めの脂で揚げるように焼き入れ、カリっとした食感をつけています。
ルッコラのペーストとホワイトアスパラも添えて、シンプルに塩のみで食べます。

ブランデーで有名なガスコーニュ地方、ここで造られるユニブランは酸味が強く非常にフルーティーで、柑橘系などのさわやかな風味があるのですが、涼しい地方ではアルコール度数の少ないキャラクターの薄いワインになりがちです。。
それを逆手にとって作られたのが、コニャックなどのブランデーだと言われています。
少し無個性感もあるこの品種ですが、地域由来の硬質感もあり、シンプルに飲めるワインと私は思っています。
この硬質なミネラルウォーターの様な浸透性はシンプルなコンフィの味わいによくあいます。



それでは



松尾











vivodailystand は気軽に飲めるリーズナブルなワインを月替わりでリリースしています。

本日は7月のマンスリーワイン第2段
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【ヴァンビシェール フランス/ピノグリ】G500/B3000

価格相場だと少しお高めのゾーンに入るアルザスから今世界的に人気なピノグリのご紹介です。

フランスとドイツの国境付近で冷涼な地域アルザス、
ここでのブドウ栽培の最大の敵は寒さです。

ブドウ栽培は意外に棚仕立てが多く採用されています。

この棚仕立て
日本や前回ご紹介したポルトガルのミーニョ、栽培の難点は湿度と日差しで、地面から少し高めのポジションでの果実の栽培は日差しを葉で覆われた棚で防がれ、風通しの確保とじめじめとした土地の環境からの病害虫からの影響を緩和してくれます。

また、アルゼンチンなどのカラッとした気候では標高からくる、強い紫外線もこの棚仕立てで日差しを防いでくれます。

では、このアルザス冷涼な気候でなぜ、棚仕立てが必要とされているのでしょうか?

アルザス地方は東にヴォージュ山脈が連なり、西からの雨をもたらす編成風を防いでいます。
気候は乾燥していて、ブドウ栽培には適地と呼べます。
栽培品種もスイス、アルプスのトーマ湖から流れるライン川流域というのもあり、ドイツ品種が主となります。

最良の畑の多くはヴォージュ山脈の東側の渓谷にあり、様々な品種が栽培されています。

複雑な地形に見合った品種を栽培する事により、最大の敵、寒さによる被害に対応しています。

なので、アルザスワインはブレンド文化ともいえます。


また、ワインの品質もドイツに似ていて、糖度による品質区分もアルザスの特徴ではないでしょうか?


限られた渓谷での栽培は生産量やコストも多大で寒さゆえの果実の熟成も長く、そう言った事が価格にも反映されています。

また、山脈とライン川の間の平地は主にデイリーワインやスパークリングの原料が栽培されています。

冷涼な地域の平地では遅霜による被害も大きく、地表からの寒さを回避する為に高いポジションでの果実栽培で棚仕立てが用いられています。

棚仕立て、
世界中で様々な地域でいろいろな理由で用いられているのですね、

現在では機械の収穫なども視野に入れ、棚仕立てから垣根仕立てに変更する畑も出てきています。(貴重な日光を最大限に浴びて、霜害からも守られる高めのポジションでの栽培方法、)

今日ご紹介のヴァンビシェールもこのライン川に隣接した地域での栽培を行っていて、

しっかりとしたゴールドの液体は時間をかけてゆっくりと熟成させた表情をもっています。

また、ボリュームと少し柔らかい酸味のバランスよく、熟成感からくる、アプリコットやハチミツのような濃厚感を、生姜やグレープフルーツのスパイスや苦味感でとても飲みやすく仕上げています。

果実のボリューム、濃厚感、それでいて口当たりさらりとした、ヴァンビシェール。



各店、順次販売です。

是非、体感されてみては、


松尾



こんにちは
緊急事態宣言に伴い
vivoでは現在酒類の提供を行っていません。
ご来店のお客様にはご理解、ご協力をお願い致します。

と、こんなご時世ではありますが、改めてノンアルコール商品を現在展開しています。

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LUSCIOUS JUS DE POM/ラシャス シードル青りんご (330ml)G500(550)B1500(1650)

フランス ブルターニュよりノンアルコールのシードルをご紹介します。
このブルターニュは寒く、雨が多い地域で、ワイン用のブドウの栽培には不向きな土地とされてきました。
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ブドウ栽培の北限を超えたこの地域、リンゴや洋ナシといった果実の栽培が主となり、ブドウの代わりにお酒が造られてきました。(シードルやカルヴァドス、割となじみ深い名前ですよね)

ワインを造るのと工程は一緒という事で”リンゴのワイン”とも言われたりもします。

リンゴストレート果汁100% プレミアムスパークリング リンゴストレート果汁の雑味のない瑞々しい味わいと酸味が 絶妙なバランスのスパークリング。すっきり甘すぎない味わ いはウェルカムドリンクや食事に合わせてなど、様々なシー ンにマッチします。 砂糖・香料・甘味料・酸化防止剤不使用。アルコール0.0%。
濾過をあまりしていないので青りんご本来の美味しさも感じます。


【ノンアルコール】

アルコール商品からアルコールを抜く工程は現在多岐にわたり、
以前はアルコールの沸点の高さまで温度を上昇させ、アルコールを抜く方法が一般的でした。
この方法はアルコールの沸点78.3℃まで加熱しなければならず、果実本来の香りや、味わいまで加熱により変化し、煮詰めた、またはジャムの様な味わいになっていました。【蒸留法】

現在ではこの沸点を利用して、タンク内の気圧を下げ、より低い温度でのアルコールの気化をし、果実風味を残す方法もあります。

半透膜という膜(分子レベルまで分けられる非常に細かいフィルター)に通してアルコールと水を分解し、濃縮したものにさらに水分を加える【逆浸透法】

遠心力を使ってアルコール・風味・香りを分け、アルコールを加熱して取り除き、風味と香りだけを戻す【
揮発性物質回収法】など、色々あります。

いずれにせよしっかりとワインや、果実本来の風味を残す、、大変な作業です。

今回、アルコールの提供ができないということでのごご紹介ですが、このノンアルコール商品はただの代価商品ではない良いクォリティーのシードルです。

こんな時期だから、注目されるノンアルコール、是非味わってみられては。

営業している店舗は順次販売の予定です。


松尾

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アービオ/フランス/シャルドネ ヴェルメンティーノ   G700(770) B4000(4400)

金色の輝きのある美しい麦わらがかった黄色。
香りはとても表現力豊かで、白い花、エキゾチックな果物やシトラスの香りを伴って開く。オークのニュアンスも。
口の中では白いフレッシュな果実や白い花のアロマを感じながら真直ぐに口いっぱいに広がり、とてもフレッシュな後味が長く続きます。

石灰質の土壌。二つのブドウ品種を同じオークのタンクで発酵(混醸)、2年目、3年目のオーク樽で熟成。

発酵タンクは最近の主流だと、ステンレス(衛生的で、いろいろな大きさのタンクを造ることも容易、温度管理もタンクに冷却システムを組み入れ、発酵に理想的な状況を造ることが容易。)

その他にコンクリ―ト(液体との接触面(内側)にエポキシ樹脂をラインニングしてあり、ステンレスに比べるとすこし衛生管理やメンテナンスなど大変になります。厚手の容器となり、温度管理と言うより、柔らかい温度の調整ができ、味わいに柔らかさがうまれます。)

オークのタンクは上記2つのタンクに比べ、素材も木という事もあり、衛生面は注意が必要です。
白ワインの発酵温度は一般的に12℃~22℃といわれ、低い温度帯での発酵は洋梨風味のキャンディ香が産まれ、発酵温度を上げていくとより複雑性が産まれます。

このオーク樽発酵、温度管理も自然任せな面が多いのですが、バレル(小樽)サイズの小さいもので醸造所内の室温管理で温度調節をしているのが一般的です。)

オーク発酵からの複雑性、シャルドネ、ヴェルメンティーノという個性を一緒に発酵は一口飲んだ時から違いがわかっていただけると思います。

熟成に使われる樽も2∼3年めの樽で新樽特性のヴァニラやトーストの風味も少し控えめで使用年数が上がると出てくるナツメグのような香辛料のニュアンスも綺麗に感じます。

新鮮な果実を程よい酸素との接触、樽からの柔らかくより複雑さを演出し綺麗に仕上げた、このワイン
満足度の高い味わいです。

複雑性がギュッと入ったワイン、是非体感して頂ければ、

次回、このワインの地域性やBioな造りについて書いてみたいと思います。

各店、順次販売です。



松尾




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