こんにちは
今日はサウス イースタン オーストラリアのお話をします。
まず、オーストラリアは面積がアメリカ合衆国同様、ヨーロッパよりも広く、いろんな気候が存在します。
ブドウが栽培される地域は北緯も南緯も30-50度とされていて、このオーストラリアも広い面積ではありますが、栽培地域は限られています。
また、その緯度に従い、栽培地の気候は温暖または高温の地域がほとんどです。
この温度帯を冷却する要因として、南極海、インド洋、または内地を走る、マレー川の水系により温度が緩和されています。
主要生産地のアデレイドヒルズやイーデンヴァレー、その他の地域は標高によって栽培に適した気候になります。
多くの地域は降雨は少なく、ブドウの生育期に干ばつなどが問題となり、酷暑の年には内陸部のリヴァーランドやマレー ダーリングなど灌漑の問題もでてきます。
また、森林火災も大きく影響する事もあり、(去年の広大な山火事は記憶に新しいですね)
多くの生産者は冷涼な気候下を探していて、標高の高い場所や緯度が高くなるタスマニアでの栽培がふえています。(温暖化の影響が反映される土地でもあります。)

ブドウ品種はオーストラリアと言えばのやはりシラーズではないでしょうか?
この品種はほとんどの生産地域で広く栽培されていて、ハンターヴァレーのように高温の場所では、果実がしっかり熟し、フルボディで果実風味の強いワインを造ることができます。
これらのワインは土や、香辛料の風味を呈し、熟成するにつれ皮革の香りを発達させます。
Theオーストラリアのどっしり系シラーズですね。
現在多くの生産者が醸造プロセスにおける抽出レベルを管理し、より控えめなスタイルのワインを造っています。(現在のアルコール離れにそった、エレガントで軽いワインの趣向にあわせた形となっています。)
よりシャープで冷涼地のシラーを意識した黒胡椒などの風味あるスタイルのワインをメルボルン近郊のジーロングやそこから内陸に入ったヒースコートなどの冷涼な地域でっ生産されています。現在のシラーズはカベルネソーヴィニオンなどとブレンドして、ワインに滑らかさとボディを与える、ボルドーのメルロ―と同様の役割を果たすようにもなっています。
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地図上の赤線で切った場所下がサウス イースタン オーストラリア地域です。
エントリーレベルのワインは
いわゆるSuper Zone(スーパーゾーン)と言われるこの地域サウスオーストラリア州、ヴィクトリア州、ニュー サウス ウェールズ州 クゥイーンズランド州に属する全てのGIをカバーしていて、オーストラリアンワイン生産地域の大部分で産出されるブドウやワインをブレンドすることが可能です。
このGIがラベルに表示されるワインの大半は量産のブランドワインで(vivoでもよく見かけます)
サウスオーストラリア州のリヴァーランド、ヴィクトリア州のマレー ダーリング ニューサウスウェールズ州のリヴェリナ地区で産出される灌漑された肥沃な土地のブドウを使用できるメリットを活用し
健康なブドウを大量に生産する事が可能となります。
早飲みで皆が美味しいと思える味わいの追及が容易となります。

また、バロッサ、アデレイドヒルズ、マクラーレンヴェールといった有名地区のブドウとブレンドしてこれらのワインの質を高めることが可能となります。(マルチリージョナルブレンド)

いわゆるニューワールドの自由な気質が反映されるワインが多く産出されるということです。

内陸の産地であるリヴェリナはセミヨンから造る貴腐ワインの銘醸地でもあり、高級なワインの産地としても名声を浴びています。

サウス オーストリア 州
生産量の多いこの地区

・アデレイドヒルズ(ヒルズとつくと大体標高が高い)
山脈からのマウントロフティレンジ全ての畑は標高400m以上の場所にあり、気候は温和になり、生育期の降雨量に限りがある地域、灌漑が必要な地域となります。
特産は爽やかなソービニオンブラン、自然の高い酸味と柑橘類や桃の強い香りを持つシャルドネやピノノワールからスティルや発泡性ワインが造られています

・バロッサヴァレー
アデレイドの北に位置、高級ワインの生産の中心。温暖で乾燥した気候の中で樹齢の高いブッシュヴァインから、優れたシラーズやカベルネソーヴィニオン、グルナッシュが産出されています。
伝統的なバロッサヴァレーのシラーズはフルボディで、滑らかなタンニン、熟れた黒系果実(ブラックベリーやブラックプラムなど)の風味を持ち、アメリカンオークの甘い(ヴァニラやトースト、チョコレートやコーヒーなど)風味が加わる、熟成するにつれ、滑らかさが増し皮革と香辛料(リコリスや黒胡椒)の香りを醸すようになります。
また白では貴腐ワインの原料となるセミヨンも注目されていて、フレッシュなスタイルで造られるものがあります。

・イーデンヴァレー
バロッサヴァレーの東側にある丘陵地帯で冷涼から温和な気候、ライム(このニュアンスはとらえやすくこの地域のワインの特徴でもあります。)やグレープフルーツの強い香りと鋼鉄の様な風味を持つ傑出したリースリングが有名で、10年の歳月をかけ熟成したワインは果実味の熟成発展からくるマーマレードや、樽熟成からくる(トースト)の風味を呈するようになります。
強い酸と晩熟で糖度が上がりやすいリースリグの特性を活かした熟成、さぞかし美味しいんでしょう、、
その他にはシラーズやシャルドネ、カベルネソーヴィニオンも名声を浴びています。

・クレアヴァレー
バロッサヴァレー北西に位置しイーデンヴァレーと並びリースリングの名産地です。
温暖な気候は午後に吹く涼しい微風でやわらげられ、夜間は冷え込む、多くの産地は標高300~500mに築かれ中には570mに位置する畑もあります。
このクレアヴァレーのリースリングは辛口で、柑橘類とライムの強い香りと高い酸味があり、瓶熟成により(蜂蜜)酵母の自己分解から(トースト)の様な風味を呈します

また、シラーズも有名で、芳香があり力強く、骨格もしっかりとしている特徴があります。


・マクラーレン ヴェール
アデレイド南の沿岸部に位置。近くの海から吹く午後の微風で温暖な気候が和らげられます。
この地域では風味が強く、濃い色の果実の香りと滑らかで円熟なタンニンを持つカベルネソーヴィニオン メルロ― シラーズ グルナッシュが栽培されています。
シラーズやグルナッシュの古木あり、より深みと凝縮さを備えたワインもあります。

・クナーワラ
有名な土壌、テラロッサ(石灰岩の下層を特有の赤い土壌が覆っている、幅1.5キロ長さ15キロの細い帯状地域で、南極大陸から北上してくる寒流を受け、温和な海洋性の気候となります。
雲量が夏の気温を緩和してくれ、カベルネソーヴィニオンが有名です。
黒系果実(黒スグリ)やユーカリまたはメントールの香りを持ち、凝縮感と骨格のあるわいんが産出されています。

・ヤラヴァレー
メルボルン北東に位置、冷涼から温和な海洋性気候、様々な標高や、方角の畑があり、変化に富んだ地域
特産はピノノワールで高品質のワインを産出します。
綺麗な赤系果実の(イチゴ)黒系果実の(プラムやダークチェリー)の果実風味が豊かで滑らかで円熟したタンニンとオーク熟成で複雑さの特徴も加わります。
地理的特徴が多様性に富んでいる地域でもあるので、シャルドネやシラーズ、カベルネソーヴィニオンも有名です。

・モーニングトン半島
メルボルン南に位置し、冷涼から温和な海洋性気候。
ピノノワールとシャルドネが特産です。
この沿岸地域は小規模なブティックワイナリーも多い産地です。
ブドウの生育期(開花時や収穫期)に雨が多く、最良のヴィンテージには、生育期間が長くなり、優雅さを兼ね備えた、芳しくエレガントなワインが産出されます。
ピノノワールはヴィンテージバラエティがあり、繊細で軽いタッチのものから、より骨格のしっかりとしたものまで幅が広く、非常に純粋な果実の特徴がでます。
シャルドネは生育期に涼しい事で高い酸味を持ち、柑橘類(レモンやグレープフルーツ)有核果実(洋なし)緑系果実(リンゴ)など少しシャープな印象を感じます。

・ジーロング
メルボルン西に位置し気候はモーニングトンに似ています。
質の高いシャルドネは複雑でフルボディとなる傾向があります。
ピノノワールは土の香りを呈し、シラーズは新鮮で胡椒の風味が冷涼さを表現しています。

・ヒースコート
上記3地区の内陸部にあり、ヴィクトリア州の真ん中に位置する産地です。
ここでは標高による冷却効果があり、気候は温和になります。
暑く温暖な地域に比べ、しっかりとした骨格と新鮮な果実風味を持つワインが産まれます。
シャルドネ、カベルネソーヴィニオンも産出され、サンジョベーゼやテンプラニーリョなどの地中海のブドウ品種も造られています、


・ゴールバーンヴァレー
ヒースコート東にある温暖な地域。湖やゴールバーン川でやや厚さが緩和され、シラーズを多く栽培しています。
また、マルサンヌも特産で若いうちは、柑橘類の果実風味、瓶熟による(ハチミツ)の様な香りが特徴のワインを産出しています。

・ハンターヴァレー
この地域は高温で湿度が高い地域ですが、雲量が多く、また海風による冷却効果により夏の気温が上がりすぎない気候です。
収穫期に天候が不安定という事があり、腐敗病などのリスクも考えられます。
生産者は樹勢をコントロールし(キャノピーマネジメント)特産のセミヨンは高い酸味を活かし、早めに収穫(糖分が上がりきる前に)
味わいはライトボディでアルコール分は弱く、高い酸味、最初はかなりニュートラルな風味ですが、瓶熟成する事により、(トーストやナッツ、蜂蜜などの複雑な風味に変化します。)
この気候をうけ、シラーズは黒系果実(ブラックベリーやチェリー)滑らかなタンニンと微かな土の香りのミディアムボディに仕上がります。

・タスマニア
冷涼な気候下で南極海からの西風が気温を下げます。
ピノノワールやシャルドネ、ソーヴィニヨンブランなど発泡性ワインの生産が主だったが、現在はスティルの評価が高くなっています。

様々な気候下、気温や干ばつとの闘いの末、オーストラリアは素晴らしいワインの生産地となっています。
冷涼な地域から温暖、高温の地域まで、特徴ある品種、その気候にそったブドウの収穫、醸造方法など
オリジナリティーあるワインがやはり魅力ではないでしょうか。

vivoでオーストラリアのワインを見かけたら、背景を思い浮かべて飲んで頂ければ、また違った印象となると思います。

是非、体感して頂ければ、、